ストレスとトゥルシー(ホーリーバジル)
ホーリーバジルとコルチゾール ストレス
ホーリーバジルの効果・効能のうち、日本ではあまり知られていませんが海外では注目されている効能があります。
そのためにサプリメントとして販売されているくらいなのですが、それがコルチゾール抑制効果です。
そこで、まず、コルチゾールのお話をしたいと思います。
コルチゾールはストレス反応によって副腎から分泌されるとても大切なホルモンです。
本来はストレスに対応して体の機能を一時的に高める大切な役割を担うものですが、分泌される量によっては、血圧や血糖レベルを高め、運動機能を高め、(敵と戦うために備える、さもなければ、逃げるため)
免疫機能の低下や不妊をもたらします。
(緊急時にはそんなことに備えている場合じゃないのでエネルギーをそこには使わない)
しかし、そのままストレスが高い状態が続くとバランスを崩してしまい、そのまま高血圧、高血糖、免疫機能低下、不妊の状態になります。
またコルチゾールは筋肉を作るアミノ酸の働きを妨げる力も持っているため、コルチゾールが大量に分泌されると、
腕や足など筋肉の多い部分は痩せ、脂肪細胞の増殖によって、お腹や顔が太っていくという現象が生じます。
それがストレス性の肥満です。
また、この時にコルチゾールの働きによって糖の代謝のバランスも崩れるので、過食の原因にもなります。
つまり、過食は心の問題というより、脳が出す誤った命令のためなので根性では乗り切れません。
適切なストレスマネジメントが必要になっているわけです。
お困りの方は詳しくは専門家に相談されるか、コルチゾールで検索して知恵を集めてくださいね。
さて、コルチゾールがさらに多量に分泌された場合、脳の海馬を萎縮させることが、近年PTSD患者の脳のMRIなどを例として観察されています。
海馬は記憶形態に深く関わっています。おもに短期記憶をつかさどり、PCに例えるならメモリーの働きを行います。
この大切なメモリーの能力が ストレスが過剰になると落ちてしまい、しかも脳細胞まで萎縮してしまうのですから、大変なことです。
インドのラクナウにあるCentral Drug Resarch Instituteの研究者は、ホーリーバジルに、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌量を正常に維持する働きがあることを発見しています。
(J Nat Prod. 2007 Sep;70(9):1410-6)
https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/np0700164
ホーリーバジルには、このストレス反応を軽減するウルソール酸、ロズマリン酸、オイゲノールなどが豊富です。
ウルソール酸はCOX-2を抑制する成分としても注目されています。
昨年、ホーリーバジルは放射線被爆に有効であることから注目を集めました。しかしその効果よりも、もっとみじかな問題としてストレスやPTSDによる脳の生機能低下にたいしてホーリーバジルが果たす効果が、もっと西欧なみに日本にも広まって欲しいと思います。
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