クミスクチン
クミスクチン(ねこのひげ)
学名 Orthosiphon aristatus
サンスクリット語名: Arjaka、Marjarasmasru
ヒンディー語名 Mutri tulsi
薬学的性質:抗菌剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤、利尿剤
クミスクチン(ねこのひげ)は古くからアジア各地、ヨーロッパで利用されてきた歴史があり、沖縄では1960年代に本格的な栽培が始まりました。
グアバ ウコンと並んで沖縄三大野草に数えられています。
以下に世界での使われ方を簡単に まとめて紹介させていただきます。
・沖縄では腎臓病や膀胱炎、むくみ、関節炎などに、お茶として飲まれ続けてきました。
・東南アジアの伝統的な文化では、「ねこのひげ」は「腎臓のお茶」として利用されてきました。
その利尿作用がおだやかで安全なことから、腎臓のトラブル、関節炎の不快感、高血圧に対し、数々の処方で用いられていました。
腎臓、膀胱、および血液循環系の疾患に使用され、
痛風、糖尿病、リウマチの治療への利用法もあります。
・マレーシアでは、膀胱や腎臓の結石の排出に、全草を煎じて飲まれています。腎結石の治療に対する抗結石作用も確認されています。
・インドネシアでは、黄疸、糖尿病、痛風、リウマチ、および動脈硬化症の治療に他のハーブを混ぜて使用されています。
・ヨーロッパでは、乾燥させた葉の浸出液を利尿薬として、また尿路の細菌感染症や炎症の治療薬として摂取します。
「猫のひげ」に含まれるカリウムやサポニンといった成分が、
利尿作用や血圧降下作用を促します。
体内の水分代謝をよくし、むくみ(足・顔など)を改善するためにはお茶として飲むのが一般的です。
また血中の中性脂肪を洗い流すので、ダイエットにもよいとされ、
中性脂肪代謝に由来する、顔などの「てかり」にも良いことがテレビ番組などで紹介され大変人気がでました。
にきびや皮脂テカ肌、脂漏性皮膚炎などの改善や、中性脂肪対策にも有効と考えられています。
「ねこのひげ」に含まれるロズマリン酸というポリフェノールは、活性酸素を除去する抗酸化作用があり、がんの予防や老化の防止、そして、細胞を酸化から守ることから美肌効果も期待されています。
また、ロズマリン酸は、&deco(#C7243A){過剰になっている免疫反応を正常に戻し、
ステロイド剤にかわる副作用のないアレルギー軽減物質として期待されています};。
強い抗アレルギー作用や抗炎症作用のため、花粉症やアトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、関節炎などの症状を改善する効果が期待されています。
花粉症の鼻づまりなどの不快な症状を引き起こすのはヒスタミンが
血清中に大量に流れ出すことによって、過剰な免疫防御反応を引き起こすからですが、ロズマリン酸は、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの過剰な分泌を抑える働きがあるからです。
このような効果が期待される「猫のひげ」ですが、その分 気をつけなければいけないこともあります。
「猫のひげ」には沢山のカリウムを含み、それが身体にとてもいいのですが、腎臓の機能が低下していて、カリウムを制限したほうが良いといわれる方にはNGとなります。
高カリウム血症というものがあります。
くわしくは
総合薬草データベース 〔ハーブティー・健康茶〕
を参考になさって下さい。外部リンクです。
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その他クミスクチンについて、アジアの伝統医療では、以下のような効果・効能が言われています。ただし、これらは、もだま工房のお茶にこのような効果があることを示すものではありません。
利尿作用
クミスクチンは優れた利尿作用を発揮し、内臓血管の壁の筋肉を「弛緩」させ、尿や小石の流れを容易にします。
この利尿効果は、痛風、腎臓結石および高血圧に役立ちます。
抗高血圧効果
利尿薬は、しばしば高血圧を治療するために使用されます。クミスクチンの持つカリウムや利尿効果によって血液中に水分やナトリウムが少なくなると、血圧が下がり、心臓の圧迫が容易になります。
抗糖尿病効果
クミスクチンの全抽出物を実験ラットに使用した場合、対照群と比較して血中グルコース濃度が有意に低下した。
コレステロール阻害効果
クミスクチンはまた、LDLコレステロールによる動脈閉塞の発症に関与すると考えられる酵素のタイプを阻害することが示されている。天然産物全体が使用される場合、個々のフラボノイドと比較した相乗効果は、より大きな阻害結果を示した。
腫瘍抑制効果
クミスクチンの抽出物が実験研究で使用されたとき、皮膚癌細胞株が減少することが示されている。
抗酸化効果
クミスクチンには多くのフラバノイド特性が存在するため、クミスクチンは抗酸化物質として知られ、フリーラジカルから身体を保護します。フリーラジカルは、心臓病や癌などの問題を引き起こす可能性があります。