体質別 アーユルヴェーダのおすすめハーブ
人によって、体質によってあうハーブは人それぞれ。
そういわれると、自分に合っているハーブって何だろう? と疑問に思いますよね。
そこには法則があるので、アーユルヴェーダを学ぶと、初めての薬草や食品でも自分に合っているかどうかはわかるようになります。
そのためには、基本的な法則や考え方を知る必要がありますが、まずは、もだま工房で扱っているハーブから、実際に感覚を学んでみましょう。
(きちんと体系的に学びたい方はアーユルヴェーダスクールなどで学んでくださいね)
基本的にもだま工房で扱っているハーブは、中医学でいう「上品」のように
だいたい誰に使っても、長期にわたって使ってもいいものがほとんどです。
ですが、アーユルヴェーダで見ると、やはり、体質別におすすめのものというのがあります。
このページでは、簡単ではりますが、体質別にハーブをまとめてみました。
体質については、一つ前のコラム自分の体質を知ろう。ドーシャチェック表をみてください。
ヴァータ体質に合うハーブ
ヴァータは冷性、乾性、軽性といった性質を持つため、その逆の温性、湿性、重性を持つハーブが向いています。
シャタヴァリ(Shatavari, Asparagus racemosus)
つぼくさ (Gotu Kola, Centella asiatica)
プナルナヴァ (Punarnava, Boerhavia diffusa)
モリンガ (Moringa, Moringa oleifera)
トゥルシー (Holy Basil, Ocimum tenuiflorum)
バコパ (Bacopa, Bacopa monnieri)
ムクナ(カピカッチュ) (Mucuna, Mucuna pruriens)
ピパーチ (Pippali, Piper longum)
トリカトゥ (Trikatu)
ヒングアシュタカチュールナ (Hingvashtak Churna)
アルジュナ (Arjuna, Terminalia arjuna)
クスリウコン(ターメリック) (Haridra, Curcuma longa)
春ウコン(バナハリドラー) (Bana Haridra, Curcuma aromatica)
ポルパラ (Porupara, Aerva lanata)
ピッタ体質に合うハーブ
ピッタ(Pitta)を鎮静するもの
ピッタは熱性、鋭性といった性質を持つため、その逆の冷性、穏やかな性質を持つハーブが向いています。
ゴツコラ (Gotu Kola, Centella asiatica)
ブリンガラージャ (Bhringaraj, Eclipta prostrata)
月桃 (Gettou, Alpinia zerumbet)
ハッカ (Hakka, Mentha arvensis)
ステビア (Stevia, Stevia rebaudiana)
シャタヴァリ (Shatavari, Asparagus racemosus)
ブミアーマラキー(キダチコミカンソウ, Phyllanthus niruri)
アルジュナ (Arjuna, Terminalia arjuna)
センシンレン (,Andrographis paniculata)
カファ体質に合うハーブ
カファ(Kapha)を鎮静するもの
カファには、重さ、冷性、湿性といった性質をもつので、これに対抗し、消化力を高めて体の停滞を解消するハーブが向いています。
具体的には
辛味(カトゥ代謝を刺激し、停滞を解消します。
苦味(ティクタ): 乾性で、カファの湿気や重さを減らします。
渋味(カシャーヤ): 収斂作用で、カファの停滞を解消します。の、味を持つもので
エネルギー(ヴィールヤ)として、温性(ウシュナ):をもつものが
カファの冷性を打ち消し、向いています。
ホーリーバジル (Holy Basil, Ocimum tenuiflorum)
レモングラス (Lemongrass, Cymbopogon citratus)
クミスクチン (Kumiskuchin, Orthosiphon aristatus)
モリンガ (Moringa, Moringa oleifera)
ピパーチ (Pippali, Piper longum)
トリカトゥ (Trikatu)
ヒングアシュタカチュールナ (Hingvashtak Churna)
ギムネマシルベスタ― (Gymnema sylvestre, Gymnema sylvestre)
ハリドラー(ターメリック) (Haridra, Curcuma longa)
春ウコン(バナハリドラー) (Bana Haridra, Curcuma aromatica)
ポルパラ (Porupara, Aerva lanata)
ヴァータ・ピッタ(Vata・Pitta)に良いもの
ヴァータとピッタはどちらも軽性ですが、ヴァータは冷性、ピッタは熱性という違いがあります。この二つを悪化させないためには、滋養があり、温和な作用を持つハーブが適しています。
シャタヴァリ (Shatavari, Asparagus racemosus):ヴァータを滋養し、ピッタの熱を冷まします。
ゴツコラ (Gotu Kola, Centella asiatica):心身を落ち着かせ、ヴァータのアンバランスを整え、ピッタの熱を鎮めます。
アルジュナ (Arjuna, Terminalia arjuna):心臓の熱を冷まし、ピッタを鎮静させながら、ヴァータの乱れを整えます。
ヴァータ・カファ(Vata・Kapha)に良いもの
ヴァータは冷性、軽性、カファは冷性・重性という性質を持つため、温性を持つハーブが向いています。
プナルナバ (Punarnava, Boerhavia diffusa):温性と利尿作用でカファの滞りを改善し、ヴァータの神経系をサポートします。
ホーリーバジル (Holy Basil, Ocimum tenuiflorum):温性で、ヴァータとカファの停滞を解消します。
レモングラス (Lemongrass, Cymbopogon citratus):温性で、特にカファとヴァータを鎮静します。
ポルパラ (Porupara, Aerva lanata):利尿作用が強く、カファを減らし、ヴァータを整える作用があるとされます。
ピッタ・カファ(Pitta・Kapha)に良いもの
ピッタは熱性、カファは冷性・重性です。この二つを同時に悪化させないためには、代謝を適度に促進しつつ、炎症を抑えるハーブが役立ちます。また、苦味(ティクタ・ラサ)と渋味(カシャーヤ・ラサ)は、ピッタとカファを鎮静させるのに非常に良いとされています。
苦味は熱を冷まし、炎症を抑えるためピッタに良く、乾性で重さを減らすためカファにも良いとされます。
渋味は収斂作用でピッタの炎症を抑え、重さを減らすことでカファに良いとされます。
センシンレン (Andrographis paniculata, Andrographis paniculata):強い苦味があり、ピッタとカファの両方を鎮静させます。特に肝臓の熱を冷まし、代謝を改善する作用が強力です。
ブミアーマラキー(キダチコミカンソウ) (Bhumyamalaki, Phyllanthus niruri):苦味と渋味を持ち、肝臓の浄化に優れ、ピッタの熱を冷まし、カファの滞りを解消します。
クスリウコン(ターメリック) (Haridra, Curcuma longa):温性でカファの代謝を促進し、抗炎症作用でピッタの炎症を抑えます。
アルジュナ (Arjuna, Terminalia arjuna):渋味が主要な味で、心臓のピッタを鎮静させ、カファの重さを軽減します。
春ウコン(バナハリドラー) (Bana Haridra, Curcuma aromatica):ウコンよりも穏やかな温性で、ピッタの熱を冷まし、カファの滞りを解消します。
ギムネマシルベスタ― (Gymnema sylvestre, Gymnema sylvestre):甘味を抑える作用があり、カファの過剰な甘味欲を抑え、ピッタの血糖値バランスをサポートします。
3つのドーシャすべてに良いもの(トリドーシャ)
3つのドーシャすべてに良いとされているハーブもあります。これらは、体質を問わず、バランスを整えるのに役立ちます。
トリカトゥ (Trikatu):3種のスパイス(ショウガ、黒胡椒、長コショウ)の混合物。温性が強いですが、消化力を高め、3つのドーシャすべてを整える働きがあります。
ヒングアシュタカチュールナ (Hingvashtak Churna):8種のスパイスの混合物。消化器系に働きかけ、3つのドーシャのバランスを整えます。
モリンガ (Moringa, Moringa oleifera):軽性で温性があり、ヴァータを滋養し、カファを減らし、ピッタを乱さないとされますが、過剰な摂取や、非常にピッタが強い体質の方が多量に摂取すると、その温性によって熱を増してしまいます。
ブリンガラージャ (Bhringaraj, Eclipta prostrata):苦味と渋味が主で、ピッタの熱を鎮静させ、ヴァータとカファのバランスも整えます。特に髪の健康に良いとされ、頭皮の熱を冷まし、滋養する作用があります。
つぼくさ (Gotu Kola, Centella asiatica):ヴァータのアンバランスを整え、ピッタの熱を鎮静させ、カファの滞りを解消する働きがあるため、トリドーシャに良いハーブとしても知られています。
バコパ (Bacopa, Bacopa monnieri):苦味と渋味を持ち、神経系に作用してヴァータを鎮静させ、記憶力や精神の明晰さを高めることでピッタをサポートし、カファの重さを軽減します。
ホーリーバジル (Holy Basil, Ocimum tenuiflorum):温性ですが、ヴァータ、ピッタ、カファの3つすべてに良いとされる代表的なハーブです。ストレスを軽減し、免疫力を高める作用で、体の全体的なバランスを整えます。