月桃(ゲットウ)

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学名 alpinia zerumbet   Alpinia speciosa
英語名  shell ginger

月桃は沖縄から九州南部に自生し、昔からとてもよく使われてきました。
海外では、台湾、中国、インドなどにも分布します。
(インドの伝承医学アーユルヴェーダでは主に根茎を使うようです。)

月桃(根茎)

ラサ(味) 辛 苦
グナ(属性) 軽性 乾性
ヴィールヤ(効力)温性
ヒンディー : Banada, Narkachur

根茎はヴァータ・カファを和らげ、菌による皮膚病、
疝痛、消化不良、鼓腸、消化不良および炎症を和らげる。

現代医学による試験結果例
月桃の根の抽出物から抗酸化作用と皮膚疾患に関連する酵素の両方で他のものよりも高い効果を有することが見出された。
月桃には高い皮膚保護作用が期待できる。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22827920

マウスを対象に、月桃の精油を吸入させたところ、抗不安効果が明確に観察された。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20184040

マウスの実験において月桃葉の精油は、抗うつ抗精神病活性を有していました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19903378

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「月桃」の名前と種

台湾での現地名が由来とされています。
沖縄では月桃は「サンニン」といいますが、これはとてもよく似た
別の植物の生薬名 砂仁(しゃじん)がなまったとか言われています

ですが、砂仁と同じように月桃の種は健胃効果があり 仁丹の原料になっていたそうです。

月桃の種は、日干しにして乾燥します。
乾燥したものを生薬名で、白手伊豆縮砂(シラテイズシュクシャ)または大草く(ダイソウク)といいます。
健胃薬として、種子を1日量2~3グラムを粉末にして服用したようです。
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月桃の姿は

沖縄では草丈は1メートルから3メートルくらいまで大きくなります。
日陰のものは大きく育ちます。日向のものや風の吹くところでは小ぶりです。

月桃の葉は笹の葉のような形で表面には艶があります。

葉は爽やかな香りで、防虫・抗菌作用があります。
沖縄ではご飯を包む料理やおもちを包んだムーチーに葉を使っています。

また、月桃は様々な加工品にも使われています。

月桃の花はとてもきれいで開花時期は4月から7月位まで咲いています

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月桃の栽培は非常に簡単です。肥沃で排水のよい土壌を好みます。

赤だま土(小粒)を入れたガーデン板やトレイに種蒔いて
3cmくらいの大きさになったら個別にポットに植えます。

大きさに合わせて鉢を大きくします。

月桃の花が咲くのは2年目以降です。寒い地方でしたらもっとかかると思います。
葉っぱもとてもきれいですから、観葉植物として楽しみましょう♪

根のまわりの土を落としてミズゴケだけで、こけ玉にしてもとても元気ですのでお部屋のインテリアにもいいでしょう。

月桃の使われ方

沖縄では自然と調和がとれた環境を作るために赤土流出防止対策として月桃は植えられています。

沖縄の土は、降雨によって浸食のおきやすいマージとよばれる土の場所がほとんどです。

雨によって流された赤土は沿岸海域を汚染し、さんご礁や漁獲量に悪影響を及ぼすだけではなく、観光イメージを損なうなど憂慮されています。
 
そこで赤土流出防止作物として、いくつかの植物が選ばれ使われていますが石垣島では月桃が一番良く使われていると思います。

地表面を保護する効果や、株による土止めの効果が大きいようです。

また、作物を風害潮害から守り防風、防潮林としての効果も大きいようです。

 この観点から、赤土流出防止植物として、月桃は、環境を守る植物として注目を浴びています。

そのほかにも月桃は、その茎の和紙への繊維利用が進められています。(月桃紙として販売されています。)
また月桃の茎を使った円座と呼ばれる敷物や民芸品なども多くあります。

精油の利用も増えてきています。
(ゲットウ葉の精油は、食中毒菌及び腐敗細菌に対する生育抑制効果が強い。)
精油成分としてはシネオール、Bービネン、パルミチンキン、
 aーカルオフエレン、セスキテルペンアルコール等を含んでいます。
 
また、月桃の茎からは、特殊パルプや繊維吸着剤、保香繊維、機能性繊維、ボードなどの開発も可能であり、これらの利用のための研究開発も必要と考えられています。

月桃は、沖縄県の地域特性を活かした産業資源として、
畳用床材、畳表材、畳防虫シート、畳用ボード、建築資材用、
農業資材、食品加工用資材、畜産用、粗飼料などの商品が
県産品として開発・販売されています。
 
香料・色素、防虫・防腐(このことから畳の利用)、さらには有効成分の抽出、
その利用残渣が、飼料・肥料へとの利用展開ができると、研究も進められています。

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月桃の副産物の利用研究

 月桃の葉の水蒸気蒸留に伴い生ずる蒸留残渣は、タンパク質含量が高く、''
 家畜飼料として有望で、また有機肥料としての展開も可能であるとされています。''

月桃の消臭効果

 
 月桃の消臭成分は、悪臭成分のメチルメルカプタンだけでなく
 トリメチルアミンに対しても緑茶抽出物とほぼ同じ消臭効果が認められています。

月桃の効果・効能

 1 アトピー性皮膚炎、ニキビその他皮膚障害 かゆみ改善
 2 肌の美白効果、シミ、小ジワの回復作用 抗酸化作用''
 3 肌内のヒアルロン酸、コンドロイチン等を活性し保湿機能を高める
 4 血圧降下作用、血糖値降下作用、利尿作用''
 5 動脈硬化、脳梗塞、脳血栓、心筋梗塞の薬効で知られ、明治薬科大教授らが血栓予防成分を発見しています。

 6 黄色ブドウ球菌、腸炎ビブイオ及び大腸菌等抑制作用、食中毒菌の抑制作用。最近では、神奈川県のユニオン産業が調べさせた結果では、大腸菌O157の発生を完全に抑制する効果もわかってきました。
 7 ピシウム菌に対する抗菌活性

(もだま工房の月桃茶に以上の効果効能を保証するものではありません。一般に月桃はそのように言われていることを紹介するものです。)

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月桃の成分とその作用

 1 ゲットウポリフェノール
 月桃に含まれるポリフェノールは、赤ワインの34倍といわれています。
ゲットウポリフェノールは老化防止、ガン抑制、脂肪吸収の抑制作用があると考えられています。

 2 食物繊維やカルシウム・マグネシウム・鉄分などのミネラル類

 3 脂肪酸類
 リノール酸、オレイン酸、リノレン酸
 (リノール酸は、脂肪の分解を促す。そして分解した脂肪を燃やします。)

 4 約14種類のアミノ酸''

 5 コラゲネーゼ阻害作用:コラーゲン分解酵素を抑制する。''
 6 ヒアルロニターゼ阻害作用:保湿作用を高めアレルギーを抑制''
 7 チロシナーゼ阻害作用:美白作用、肌の変色防止(シミ、日焼けあとなど)''

 論文 https://www.biomedcentral.com/1472-6882/12/106/

また、糖化最終産物の形成の阻害を介して抗糖尿病効果を示している。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0308814611005838

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